心の健康 十条
できていることに着目

Y. Suzuki with AI
理想に目をくらまされる前に、すでにできていることに目を向け、控えめながらも確たる「自信」を実感しましょう。
これ見よがしに装い、「自慢」に躍起になったところで、その場限りです。立ち行かなくなったとたん、「こんなはずではなかった」と、責任転嫁に転じてしまいましょう。あるいは、涙ながらに「生きる価値がない」と自己嫌悪してみせて、その実、同情や憐憫を誘わずにいられなくなりましょう。
賞賛や非難、憐憫といった、他者が感情任せで発した言動に、振り回されているに過ぎません。
自慢や責任転嫁、自己嫌悪も、不安におびえた、だれかに頼りたいいっぱいの幼心だったと気づかされます。
SNSやメールから目を離せない、酒や薬、ギャンブルに逃げる、深夜に不安に駆られて救急車を呼ぶ、自傷や自殺を企てる――。
いっとき楽になろうと、自身以外の何者かに頼るほど、不安は勢いを増してぶり返します。ますます頼らざるをえず、自身ではどうにもならなくなってしまいます。
不安や衝動が通り過ぎるのを、ただひたすら「待つ」ことこそ、自律の復権への一歩です。一度「待つ」ことができたら、「ああ今回は、自身の力で不安を乗り越えられた」と、ねぎらいましょう。
自らを信じて、待つ。練習あるのみです。
Copyright : Y. Suzuki All Rights Reserved.
Mail:bashamichisuzuki@gmail.com
TEL:080-4320-3355
ご連絡は診療時間内にお願いいたします